色々考えるわけだ。



猫は緩やかに緩やかに死んでいくしかない。残念だけど他に方法がない。完治しない病気だし今の状態を保ってやれるだけボクには財力がない。命と向き合う限り覚悟はしていたけれどこんなに早いとは思っていなかった。だけど少し毛づくろいをして手を出したら舐めて目を細めるのを見ていて「お金がない」から仕方ないよねと綺麗にカット出来る程強くないのも困りモノで。どこかでカットしないととんでもないことになるのに。もうバイトすらなかなか見つからない田舎の40が近い女が入院させてからこっち17万猫に使っている。借金こそしてないけれどもう無理だ。通帳残りが5万。引き落としすら間に合うのか危うい。ここで諦めたら人で無しなんだろうか。何だかもうよく解らない。




彼は何を考えているのか解らない。空気読めと、察しろと、多分そういう事なんだろうと思う。察しろ、空気読めよ。わざわざ何で言わなきゃいけないの?わざわざ何で連絡しなきゃならないの?そういう事なんだろうと思う。だけど聞きたいから尋ねる。知りたいから質問する。こうかもしれない、ああかもしれない、ひょっとしたらこういうパターンだってありえる。ずっと其れを考え続けてしまうんだ。考え続けてドツボにはまって、考え続けて疲れ果てて。疲れ果てて其処で途切れるんならまだしも途切れないから苦しむ。苦しむのは勝手な話なんだから好きにすればいい、心割かない相手に何故気遣いしなきゃいけない、存在価値の優先順位が明らかに下のものに使うエネルギーなんて本当に少しで見返りもないのに使う程ボランティア精神に溢れた人間なんていない。解ってる。解ってる。解ってる。



だけどきちんと聞かせて欲しいと思うのは間違いなんだろうか。