ビビリなボクは音でびびって笑った。
どんだけだよって。






人生って話をすると「まだおめーが話すんじゃねえ」とか「あんたがまだ人生について語るのははえーよ」とか言われちゃうんだろうなと思う。事実母方祖母は健在で99歳祖母。元気に言う。「若い人が人生って上手くいかないと言ってた」「最近の若い人はよく解らない。」…その若い人て85歳だよっていうね。そんなもんなんだなってね。


人生って駅みたいなもので。みんな行き先に迷って。自分が選んだ列車なのに乗った後も迷ったり。一度乗った列車は次の駅に着くまでは降りることは出来ない。一度乗ったら終了ってんじゃない。次の駅で降りて折り返しの列車に飛び乗ることも出来はするけど。次の駅に着くまでは降りることは出来ないのは事実。それって選んだ道だとしても走ってる列車の窓から見る風景がスローモーションみたいに見えてもどうにもならなくて。あ、これ間違いだと思っても次の駅に着く頃に「まあいいか」になっちゃってたりして。快速列車だと余計に感じたり。降りたい駅を飛び越しちゃったりね。


みんな迷子になるものだと思う。


それでも進んで往くしかなかったり。


記憶の書き換えが上手くて
諦め上手。
世の中そんなもんなんだよって鼻で笑って
どうせあたしはって嘯いて
やっぱりあたしなんかって、ああ思ったとおりだよねって。
じゃあそれで安心するの?
それで満足するの?
眠れるの?


安心しないし満足なんかする訳無いし、眠れたりしない。


何でそれが解るかって安心して満足して眠った事があるからなんだ。


安心して満足して眠って。息が出来て。体中の力が抜けて、眠るのが怖かったのを通り越して眠って。いらいらもしないで眠ったふりをする訳でも無く。沈む夢を見えた事があったから。

青いカーテン越しの光に沈む幻想を見る訳でもなく、ただゆっくりとした体温を感じて眠った事があったから解る。


解って出来る事ってあんまり無くて。


結果なんてどうでも良かった。結果は解ってた。
ただ確かめるべきなのは自分の確信で。


どうか貴方が昨日より楽だといいなと願って。
どうか貴方が眠れてるといいなと祈って。



心の中で呟く。
もう長い間誰にも言わなくなった言葉を呟く。


……少しはボクも寝ないとなー。
どんだけ寝ない子でも寝ないと。歳が歳だもの<苦笑