1人で見るだなんて思ってなかったや、という笑い。
苦笑いなのか、何なのか。

世代の差というのはデカい。5歳で下手すりゃ180度違う訳で。
じゃあ10歳違ったら360度違って戻るんじゃね?って訳にはいかない。

最初聞いた時はまだバブル絶世記。
フーン、そうなんだ、程度だったなあと。







あああ、もう駄目だ崩壊する、と思った瞬間に「まだいけるだろ」っていう冷静な声。あああ、もう無理だよと泣きそうになる、その時に「甘えんじゃねえぞ」っていう冷静な恫喝。あああ、もう死にたいよ、と言いかけた口の端に「いい歳して何言ってんの」ってい冷静な笑い。自分で自分の首絞めてんじゃねえのと思ったりするけど、首絞めてる訳じゃないんだ。基盤は其処に無い。基盤は自分の首を絞める為にある訳じゃない。ボクなんぞかぁるい無価値なぼーっとした存在でしかなくって、自分で自分の首絞めるんならそれは単純に「逃げてる」と「ド発狂激高」が重なった場合でしかない。何時だってそんなもんだ。


ほんっと、潮時なんだよって思って。
いい加減にしないとって思って。


それを目にして、泣きそうなのに泣けないんだから世話ないわな。


体調崩してなきゃいいんだが。
生きてくれてりゃいいんだよなんて思わないんだよ。
生きてくれてるのは当たり前のお話で。
元気で、最初逢った時の印象のように
少し弱そうだなと思っても大きな翼があるみたいな
でっかい腕と手があって
柔らかな体温があって。
眩しい。
少し弱そうであっても生きてくれてりゃいいなんて事じゃない。
元気で。少しでも辛い事やしんどい事から遠い場所で。
幸せだと思わなくても、まぁいいかと思える場所で居て欲しい。
体調崩してなきゃいいんだが。



あの頃、1人で見るだなんて思ってなかったや。
実感も、夢見る訳でもなかったけど
きっと死ぬまで一緒に過ごす人と見てるだろうと思ってた。
今、1人で見るのが哀しいだとか怖いだとか辛いって訳じゃない。

ただ、ただただ、1人で見るだなんてね。