シャーロックホームズがいないワトソンなんて意味が無い。
ワトソンだって天才だよなんて洒落た台詞を考えてみても結局ワトソンじゃ駄目。

バードウォッチングと同じで捕まえに行ったり餌をまいたりせず 天然の状態のまま観察して生態を記録して自然を壊さない事が大事、天然資源は大切に、か。なんかこう語呂がいいのがあったけど忘れてしまった。昔教えられた教訓は触らずいじらず近寄らず、だった。何かトリックを仕掛けるんだろうと思ったりもしたけど実際はそうじゃないのはすぐに解った。そんなスキルは必要が無い。そりゃあった方がいいにしろ、無ければ無いで他に手段がある。人間の腐ったようなのの集まりの中でぼんやり時間を過ごしていた期間、何でなんだろと思う。不思議だ。

よく見る、よく聞く、これだけである程度の情報は拾えた時代。懐かしい。




モニターの中の御伽噺の国の古い知り合いがひっそりと消えるそうだ。長い付き合いだった。疎遠になったり又話したり。とても常識的で一貫して可愛いは正義の人だった。なんやかんやありながら、いい位置で居た人だと思う。遠からず近からず遠のかず近寄らず。結局はっきりとした事を知る事も無いままだったからどうも本当に人間だったのかどうかすら怪しいよなあと思ったりする。ひっそりと消えるでしょうと聞いたのはどれ位前だったか。見かける回数も減ったし消える準備もあるんだろう。…一度離れると人は他に何かを見つける。誰でもだ。何かを見つけて離れる人も居れば離れてから何かを見つける人もいるけれど。

弱り目に祟り目というか。これまた古い知り合いが同時期にちょっかいをかけてくるようになった。本当に嫌がらせが上手だなあと思う。タイミングもやり方もだ。直接的じゃなく、かと言って遠すぎない手管。元々そういうのが上手い人だった。近い位置で過ごした時期、第三者に同じような事をしているのを眺めて注意をした事もあったけど元々上手いんだと思う。一種の才能だよな。上手だなあと思って、それで終わりなんだけど。何やろ、なんかもう壊れすぎてよく解らんよーになっとるというか。薄気味悪い、嫌な気分にはなってもそれだけでしかなく。







ボクは本当に、本当に贅沢で。身の程知らずな贅沢モノで。何時だって何時だって身の程知らずな夢を見て、何かを望んで。何時だって失敗する。自分を知れよ、自分を解れよ、アンタがそれ望めるの?アンタそんな高飛車なの?馬鹿だろ。何時だって何時だってそう反省する癖に毎回毎回それが頭から飛んで、噛み締めなきゃならないのに飛んで、何かを望んで、身の程知らずな夢を見て。

気が強い訳じゃない、不器用だから頑固になるだけ。
気が長い訳じゃない、自信も無けりゃ実力だって無いんだから長くするしかないだけ。


見かけだって好きでこんなデカくなった訳じゃない。
出来りゃ美人までいかなくても黙っていたって笑ってるような顔に生まれたかった。


…そんな事を考えてたら全部全部終了させるしかねぇんじゃねえかって思っちゃう。


…そんな事を考えてたら全部全部終了させても何があかんの?なんて思っちゃう。


そんな夜の時間。


朝までが遠いなあ。
遠くて、遠すぎて。